旧田口線廃線跡探索記
新城の本長篠駅から鳳来寺を通って、設楽町の田口まで走っていた豊橋鉄道田口線。
本長篠~三河大草~鳳来寺~玖老勢(くろぜ)~三河大石~三河海老~滝上~田峰(だみね)~長原前~清崎~鮎淵~三河田口 の駅間総延長は22.6km。
1968年(昭和43年)まで地域の人々の足として、また材木を運ぶ鉄道としての役割を担っていたようです。
旧三河大草駅ホーム
google mapで旧三河大草駅跡と検索すると、ちゃんとそこまで道案内をしてくれるのですが、初めて行く人にはちょっとわかりにくいかも。民家の脇の、車が一台ギリギリ通れるぐらいの細い道を上っていきます。

お!ここだ。向かって右側に発見したトンネル(富保隧道)。

このトンネルは車でも通れるので、その奥まで進んでいくと広めの原っぱがあります。そこに駐車するのがおすすめです。

ここからは今通ってきたトンネル(富保隧道)を戻り、徒歩で探索。この突堤の上を単線の鉄道が走っていたんでしょうね。

この日は秋晴れの清々しい良い天気でした。

非常に趣のある隧道の入り口(大草隧道)。

進んでいくと、途中手掘りのゴツゴツとした岩肌が見えてきます。迫力あるなぁ。


さらに進むと、左側に見えてきました。旧三河大草駅のプラットフォーム。



こんなにきれいな形で残っているのを見ると、感無量です。昔の人(昭和30~40年代)になった気分に浸れます。来られて良かったなぁ。


↓郷土館にあった当時の写真。学生さんが乗り込もうとしているところでしょうか?

サワガニもいました。

プラットフォームの先にも、鉄道の廃線跡がきれいに残っていますね(本長篠駅方面)。


苔むしたプラットフォームを堪能した後は、また元のトンネル(大草隧道)に戻ります。



今度は三河大草駅とは反対側の廃線跡を探索。
一つ目のトンネル(富保隧道)を抜けて原っぱを歩いていくと、次の隧道の手前線路脇になにやら曰くありげな祠が残っています。

次の二つ目のトンネル(第一峯隧道)。

ここも一部、手掘りの区間がありますね。

三つ目のトンネル(第二峯隧道)の手前は、だいぶ土砂が崩れていますが、歩いて進むにはまったく問題ないレベル。


第二峯隧道の鳳来寺側。

各トンネルの名称は、特に扁額がかかっているわけでもないので、こちらのyoutube動画を参考にさせていただきました。この動画、当時の列車に揺られている気分に浸れて、とても面白いです。
↓↓↓
豊橋鉄道田口線、本長篠駅から全面展望風 2025 黒猫キキちゃんねる
https://youtu.be/kN9HBjV5jxg?si=pO-t0BLAo4BHFS-a
奥三河郷土館(道の駅したら)

田口線を走っていたモハ14系の電車が展示されています。







当時の時刻表。本長篠から終点三河田口までは、54分かかっていたみたいですね。

なんか食べたくなっちゃうんだよね、五平餅。道の駅したらで購入。めっちゃ美味かった。

旧田口線の橋脚跡
本長篠の駅から旧三河大草駅の途中に架かっていた橋脚の跡。
この道はよく通るんだけど、近くでじっくり観察するのは初めて。なんだか古代遺跡のようで迫力がありますね。




長生うどん
新城まで来たら、ここに寄らないわけにはいかない。うどんの名店、長生うどん。
長生はうどんだけじゃなくて、そばも中華そばも美味いんです。というわけで、欲張って「うそちゅう」を注文。うどん・そば・中華そばの略称ですな。




もう一杯、カレーうどん。麺が冷たいつけ麺タイプ。これもめちゃウマ。


今回も、たいへん美味しくいただきました。大満足!
まとめ
50数年前までは現役で地元民や材木などの資材を運んでいた、旧豊橋鉄道田口線。
遺構の上に立つと当時の息吹が感じられて、感慨深いものがありました。ちょっとした冒険気分で、とても楽しかったですね。
ほんとは終点の三河田口駅跡も見てみたかったけど、今は設楽ダムの建設現場になっていて、関係者以外立ち入り禁止区域。ダムが完成したら、三河田口駅跡も湖底に沈んでしまうみたいです。